この記事では現役Webライターの筆者(ライター歴5年)がふだんおこなっている、Web記事の書き方を紹介します。
初心者ライターの方・これからWebライターになろうと思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
あくまでのやり方の1つなので、慣れてきたら自分のやりやすい方法にシフトしていってくださいね!
初心者でもできる!記事の書き方
Webライターになったばかりのあなたのもとに、ある日、こんな依頼がありました。
「IH炊飯器 おすすめ」というキーワードで、記事をお願いします。
記事タイトル・構成・見出しもすべてライターさん側で決めてほしいです。
※タイトルや見出しはクライアントが担当し、「本文だけライターさんに」というケースもありますが、今回はすべてライター側が書くと想定します。
さあ大変。どうやって記事を完成させればよいのやら(;´Д`)💦
ではここから、順番に説明していきますね。
手順①:疑問点があればクライアントに質問する
クライアントに聞きたいことがあれば、最初に質問しておきましょう。
たとえば執筆にあたり、以下のような点はハッキリしているでしょうか。
①ペルソナは?(どんな悩みを持つ人に・どうなってほしい記事なのか)
②文字数はどのくらい?(3000文字以上、1見出しにつき300文字以上など…)
③書き方のルールは?※
④納期はいつ?
※インターネット記事は、ライターが納品した文章がそのままネットに掲載されることも多いです。誤字脱字や、表記ゆれには細心の注意をはらわなくてはいけません。
またクライアントによってはレギュレーション(執筆ルールや注意事項)が厳密に決められている場合も。
この手順を最初におこなう理由は、クライアントの意図とズレていた場合、あとから大規模な修正が入る可能性があるから。
もしそうなったらツライですよね💦
できるだけ早めに、疑問点を解消しておくことをおすすめします。
質問されて、嫌な顔をするクライアントはいません。慣れてきたら「もっとこうした方が」と、提案などもできるといいですね。真剣さが伝わり重宝されますよ✨
手順②:読者のニーズをとらえる
疑問点がクリアになったら次は、そのキーワードについて、読者がどんな疑問・悩みを持っているかを調べます。
参考となるのが、サジェストキーワード・関連キーワードの2つ。(ほかにもありますが、有名どころはこの2つです)
サジェストキーワードとは
サジェストキーワードとは「検索エンジンでキーワードを入力したときに、候補として表示されるキーワード」のこと。
↓Google検索で「IH炊飯器 おすすめ」と入力しようとすると、検索窓にずらっと一覧で出てくるコレですね。
サジェストには、「提案」という意味があります。
つまり知りたい情報を手にするための「キーワード候補」を、Googleが先回りして提案してくれているんですね。
サジェストキーワードを探ると「読者が今知りたいと思っていること(検索意図)」をつかみやすくなります。
(候補は、いろんな人が検索した「頻度」をもとにピックアップされているそうです)
ただしこのサジェストキーワード、自分が以前検索したものも反映されてしまうという弱点も💦
客観的なデータを取りたい場合は、シークレットウィンドウ(閲覧履歴が残らない画面)で検索した方がいいでしょう。
サジェストキーワードを調べた結果、「IH炊飯器 おすすめ」と検索した人の多くが「サイズ」「メーカー」「安い」「ランキング」などに興味を持っていることがわかりました。
関連キーワードとは
関連キーワードとは「検索する際に一緒に使う可能性が高いキーワード」のこと。
↓検索結果の下部に「関連性の高い検索」として表示されます。
関連キーワードは連想ゲームのようなもの、と考えるとわかりやすいです。「『そのキーワードに関連す』』とGoogleが判断したワード」が一緒に表示されます。
関連キーワードを探ると「読者が今後知りたくなる情報」に先回りすることが可能。
今回は目的がハッキリした記事(おすすめ商品を探す記事)なので、サジェストキーワードと似た結果になりましたが、変わることも多いです。
ですから両方調べるのがベスト。
また「Yahoo!知恵袋」で実際にキーワードを入力してみる方法もあります。
今回「IH炊飯器」で検索してみると、こんな質問が見つかりました。
- 「マイコン式とIH式の違いってなんですか?」
- 「圧力IHとIH、どちらを買うか迷ってます」
- 「IHって電気代けっこうかかりますか?」
マイコン・IH・圧力IHの違いも考慮した方がよさそう…と判断できますね。
手順③:情報収集&競合リサーチをおこなう
ニーズがつかめたらキーワードに関してGoogle検索をおこない、必要な情報を収集しましょう。
ネット上の情報は、不確かなもの・古いものも多いです。
公的機関のサイト>専門業者のサイト>法人メディアのサイト>個人ブログ
の順で参考にし、誤った情報を書かないよう注意しましょう。
またキーワードに関して「他サイトがどんな記事を書いているか」もあわせて調べます。
これを競合リサーチといいます。
キーワード検索したときに上位に出てくるということは、読者やGoogleから「良い記事」と認められているということ。
つまり、読者の知りたがっている情報が盛り込まれている可能性が高いです。
より良い記事づくりのためにも、上位から5記事(できれば10記事)くらいをざっと読んで、傾向を知りましょう。
そして、他サイトにはない情報(かつ読者が知りたい情報)を追加できたらさらにGOOD✨
もしそのキーワードに関する知識をある程度持っているなら、手順④(構成・見出しをまず作る)→③(補足をリサーチ)の順でもOK。
「全然知識がなくて、構成を考えるどころじゃないよ~」ってときは、③から進めましょう。
手順④:構成・見出しを考える
記事本文を書く前に、まず構成・見出しを考えます。
イメージとしては、まず設計書を作ってから、細かい部分に落とし込んでいく感じですね。
(本文をいきなり書こうとすると、話が脱線しやすいので注意!)
構成を考える
Web記事の多くは、以下の流れで作られています。
①導入(リード) →読者の共感を呼ぶ
②本文 →伝えたい内容を見出しにそって説明する
③まとめ → 記事の要点を紹介する、行動をうながすなど
先ほどリサーチした内容をもとに、構成(どういう内容を、どういう順番で伝えるか)を考えていきましょう。
伝えたいことのポイントを、箇条書きでまとめていくイメージです。流れが固まっていると、あとで執筆するときに論点がブレにくくなります。
構成をねる方法としては、
- 紙につらつらと書き出す
- WordやGoogleドキュメントに箇条書き
- マインドマップで整理する
などがあります。いろいろ試してみて、自分に合う方法で作ってみましょう。
↓マインドマップの1つ、マインドマイスターを使って構成を考えているようす。思考がまとまりやすいですよ。
タイトル・見出しを考える
構成がある程度まとまったら、タイトルや見出しも考えます(最終決定は執筆後でOK)。
たとえば今回の「IH炊飯器 おすすめ」であれば、こんな見出しになるでしょうか。
【見出し1(タイトル)】毎日のお米をもっと美味しく!おすすめIH炊飯器10選
★ここにリード文が入る
【見出し2】IH炊飯器を選ぶ際のポイント
- 【見出し3】サイズで選ぶ
- 【見出し3】予算で選ぶ
- 【見出し3】炊飯方式で選ぶ
- 【見出し3】メーカーで選ぶ
- 【見出し3】必要な機能で選ぶ
- 【見出し3】デザインで選ぶ
【見出し2】おすすめIH炊飯器10選
★10個の商品について、特徴・価格を紹介していく
【見出し2】まとめ
そしてタイトル・見出しを考える際にとても大事なのが、SEO対策。
タイトル・見出しの中にキーワードをちりばめると、検索エンジンに正しく認識されやすくなります。
タイトルはできるだけ左詰めで(読者の目にとまりやすい)、28文字前後(表示されたときに途中で切れない)がおすすめです。
手順⑤:本文を執筆する
いよいよ本文執筆です。この段階では深く考えず、どんどん書き進めていきましょう。
(もっといい表現はないかな、とか、コレも付け加えた方がいいかな?とか、いろいろ思いますが、立ち止まるとスピーディに書けません!)
手順⑥:推敲して、コピペチェック
書きあがったあとの推敲(手直し)は、執筆とは真逆。丁寧さがポイントとなります。
推敲のときに大事にするのは3点。
- ①字や記号などの表記に誤りがないか(校正)
- ②内容に誤りがないか(校閲)
- ③論理が矛盾していないか
たとえば①はこういった観点でチェックします。
①難しい漢字を使っていないか
②表記ゆれしていないか(うれしい・嬉しい、ぜひ・是非、こと・事…)
③倒置法などの、読みにくい書き方になっていないか
③1文は、スマホで快適に読める40~60文字くらいになっているか(長すぎたら2つに)
④読点が多すぎないか(1つが理想)
⑤断定表現、誇張表現になっていないか(絶対に、これだけ、間違いなく、最高になどは避ける)
⑥助詞「てにをはが」の使い方は合っているか
⑦簡潔に書けているか(「ことで」「という」余計な言葉を入れたり、「まず最初に」「違和感を感じる」の二重表現は避ける)
⑧文章のねじれ(主語・述語のズレ)が起きていないか
インターネット上には無料で使える校正ツールなどもあるので、上手に利用しましょう。
そのあとはコピペチェック。
もし他サイトと似通った文章になっていると、「コピー&ペーストの疑いアリ」とGoogleから低評価を受ける可能性があります。
チェックして30%以下くらいになれば問題ないでしょう(クライアントによって基準は異なります)。
最後にクライアント側の指定したルールにもとづいて執筆できているか、最終チェックしたら指示通りの場所に納品します。
初心者が記事作成にかかる時間はどのくらい?
執筆にかかる時間は、初心者ライターとベテランライターではかなり差があります。
ベテランであれば、1000文字を1~2時間で書いてしまうことも。
でも初めて執筆する場合は、書き出しでつまづいたり、後戻りをしたりで…、
1記事2000文字を書くのに、3日くらいかかるかもしれません。
ライター仲間さんに聞くと、誰でも最初はすごく時間がかかっているようです。
また家族の病気や急用もあり得るので、納品日には余裕をもたせた方がいいでしょう。
時給換算すると、50円くらいになりボーゼン…( ゚ ρ ゚ )ということもあるかもしれませんが…💦
だんだん書き方の型がつかめてきて、早く作業できるようになります!
書いた記事に修正が入ることはある?
修正はよく入ります。ベテランライターさんでもよくあることなので、安心してくださいね。
納品した記事はクライアントに検収(納品物の品質チェック)されますが、その際に
- レギュレーションに沿っていない
- 説明がわかりにくい
- 説明や見出しを追加してほしい
という理由で、修正を依頼されることもあります。
修正、といわれると凹みますが「より良い記事に仕上げる」「ライティングスキルを高める」チャンスでもあるんですよね…。
前向きに捉えられるといいですね。
初心者でしかも作業時間がとれない。効率的に書く方法は?
記事を書こうと思っても、作業時間を確保しづらい。そんなときはスマホも駆使しましょう。
マインドマップやGoogleドキュメント、Wordなどはスマホアプリで編集できます。
まとまった時間が取れるときはパソコン、構成を考えたり推敲したりするときはスマホで…。
臨機応変に使い分けると、子育てで忙しい人でも効率的に執筆できますよ。
まとめ。最初は時間がかかっても大丈夫。だんだん書くことが楽しくなってきます。
最初はなかなかスムーズにいかないかもしれません。
でも最初から完璧にできる人なんていません。
慣れるまでは「納期だけは守る」「あとは自分なりのベストを尽くす」で十分だと思います。
回を重ねるごとに自信もついてきて、書くことが楽しくなってきますよ(*^^*)