他の人のことなら放っておけるんだけど、
子どものことはどうしてもそのままにしておけない。
つい口を出してしまう…。
私は数年前まで、そんな心配性の母でした。
でも今ではだいぶ、子どもの意志を尊重できるようになった気がするので、
当時の失敗談&脱出するためにやったこと などをシェアしようと思います。
どなたかの参考になれば嬉しいです(*^^*)
親が力むほど、子はパワーをなくしていく
わが家の長男は、現在高3です。
幼い頃からおっとりした子で、自分の意見をはっきり口にすることもなく…。
そのためつい親が口出しすることが多くありました。
今思えば、かなり過干渉でしたね。
高校に入ると勉強に苦戦しているようだったので(特に理系科目が💦)、夫と私で勉強を教えることもよくありました。
高校生の勉強を見るなんて、大変だったんじゃないの?
そりゃそうだよ💦 仕事して家事して、その合間に教えるために自分も勉強して。ヘトヘトだった💦
でもこれは、子ども本人から頼まれたわけじゃありません。
親の私たちが未来を心配して、先回りしてなんとかしようとしていたんです。
そんなわけで、やはりというかなんというか、
当の本人はイマイチやる気を出してくれません(しかたなく親に付き合っている感じ?)。
自分で工夫しようという熱意も見られず、ひたすらこちらの話を黙って聞いている…という雰囲気でした。
そんなある日、高校の保護者面談でキッパリこう言われました。
お母さん。高校生にそこまで手をかける必要はありませんよ。
…その一言が、すごくショックでした。
わが家は夫婦ともにHSP気質ということもあり、配慮とか共感力には自信があったのに、
外部から見ればただの「過干渉な親」になっていたのかと💦
うちの子はこんなだし、親がなんとかしないと!と焦りすぎていたんですよね。
そのあと先生に「でも成績は上げてください」と言われて、「どうせえっちゅうねん!」とは思いましたけど笑
子ども本人にも意見をきいたところ、しばらく黙ったあと「勉強は自分でなんとかする」とポツリ。
そこで手を出すのはやめようと誓いました。
明らかに成績はよくないし、つい何かしたくなるけど…ガマンガマン💦
ネイティブ・アメリカンの中で言い伝えられている教えに、「子育て四訓」というものがあります。
乳児はしっかり 肌を離すな
幼児は肌を離せ 手を離すな
少年は手を離せ 目を離すな
青年は目を離せ 心を離すな
この考えでいくなら、高校生は「目を離して、心を離さない」にあたりますね。
「目を離して、心を離さない」ってどんなイメージを持てばいいのかにゃ?
基本は子どもの底力を信頼して、細かいところまで見ないことかな。
でも困ったときのSOSサインにだけは気づけるよう、気持ちだけは傍らに置く…っていう感じ?
子育てを「成果ポイント制」から「経験ポイント制」に
先生の言葉をきっかけに、親子関係をいろいろと見直してみて、
ふと思ったのが「そういえば、人生の目的はうまくやることじゃないよな」ってことでした。
↓詳しくはこちらで書いています。
いつもうまくいけばそりゃあラッキーかもしれませんが、
アラフォー・アラフィフ世代の私たちは、順調なだけの人生なんてあり得ないことをよく知っています。
それなのに「自分の子だけは…」と望んだところで、叶うわけがありません。
期待は、早々に手放した方がラクです。
…って考えると、なまじ反抗期がなかったり成績がよかったりすると、親側がいつまでも期待しちゃって、お互いしんどいかもしれないにゃ。
早々に「ダメだこりゃ」と見切らせるのも、実は「子の愛」なのかも笑
私は、子育てを「成果ポイント制」から「経験ポイント制」に変えることにしました。
成果ポイント制 → 子どもが成功したり、合格したり、いい評価をもらったりしたらポイントが入る。
経験ポイント制 → 子どもが1人で何かできたらポイントが入る。成否は問わない。
子どもが何かにチャレンジするたびに、頭の中で「チャリーン」と妄想しました。
病院に予約を取って行く。散髪屋はやめて美容院に行ってみる。何かのイベントに参加する。自転車で遠出する。友達と県外まで旅行する…etc。
そりゃあ、元々がぼんやりした子ですから、失敗もたくさんありました。
(ミスを繰り返す自分に怒りまくって、それをハラハラして見守る…なんて時期も)
でも何回も失敗するうちに、自分の弱点ポイントがつかめてきたようです。
そのうち大きな決断でも、自分でさっと判断するようになりました。
いざ任せてみたら、こちらが惚れ惚れするほど切り替えが早くて…。彼の中にそんな性質があったとは気づきませんでした。
成績も見るのをやめました。
見たところで先生を上回るアドバイスはできそうにないし、親側の不安をぶつけることだけはしたくなかったからです。
そうしたら、不思議とちゃんと勉強するようになりました。
そして先日面談に参加したら、なんと苦手だったはずの理系科目の成績が、学年上位にまで上がっていたんです。
えっ!それは驚き!
もうどうでもいいと思った瞬間、願いがかなう…。人生ってホントコレ。
自分の人生も、経験ポイント制で考えよう
子どもが成果を出せていないときに焦るのは、親自身が「成果主義」にとらわれているからかもしれません。
子どもの頃からいい成績を取ったり、成功したりすると褒められてきたので、
子育てが始まっても引き続き「子どもの成功=親の子育ての成績表」と考えてしまうのかも。
でもこれだけ価値観が多様化している世界で、「成功」って…
一体どこに向かえばいいのか笑
お金を稼げること?学歴が高いこと?自分らしく生きること?かっこいいパートナーをゲットすること?素敵なお家に住むこと?子どもが優秀なこと?友達がたくさんいること?親孝行なこと?
何を優先させればいいのか、さっぱりわからにゃい~💦
人生はもっと気楽に考えたらよくて、
- この人生でいろんな経験をすること(成否は関係ナシ)
- いろんな感情を味わうこと(良い悪いは関係ナシ)
の2点だけ達成できれば十分じゃないでしょうか。
注意することがあるとすれば、それは「自分が納得してやること」。
(自分でやったことなら、失敗してもてへぺろ、ですませられそう)
たとえば、
- いじめられてつらい思いをした。
- 気の合う友達ができて、うれしかった。
- 努力が認められて表彰された。うれしい!
- 転職したけれど、うまくいかなかった。
- パートナーと気が合わず、離婚した。
- 自分だけ置いていかれてる気がする。
- 新しい習い事に飛び込んでみた。
- 気が向いたときに、旅をしてみる。
どんな経験でもOK・どんな感情でもOK となると、一気にハードルが下がるし、マイペースでやれそうですよね。
人生はもっとシンプルで、それほどがんばらなくていいものです。
親子ともども、もっと気楽に人生を楽しめるといいですね。
↓「過干渉」をテーマにした本。
尾木ママをはじめ登場する先生方が、口をそろえて「子ども本人にまかせればいい」とおっしゃっているのが印象的でした。
思春期の子どもの教育について「このままでいいの?」と不安になったときに、おすすめの本だと思います。