2024年の大河ドラマ「光る君へ」、ついに始まりましたね!
歴史に興味を持ってもらうため、お子さんと一緒にドラマを観ている…というご家庭も多いのではないでしょうか。
「この機会に、紫式部について親子でもっと調べたい!」
「でも紫式部日記はガチガチの古文で、とても読む気がしないし…」
今回は、そんなときにおすすめの本たちをご紹介します。
いずれもマンガやエッセイ形式で読みやすく、楽しみながら気軽に紫式部・平安時代について学べますよ。
筆者は小中学生の頃に「あさきゆめみし」「なんて素敵にジャパネスク」などの平安マンガにドはまりし、そのおかげで古文が得意になった過去があります。(「女御(にょうご)」とか「中宮(ちゅうぐう)」とか聞くと身もだえする変態体質に…笑)
平安時代が熱い今こそ、古典文学に触れる絶好のチャンスです!
もちろんお子さんに…というだけでなく、大人の方ご自身が大河ドラマをもっと楽しみたいとき・勉強に役立てたい中高生 にもおすすめのラインアップとなっています。
実際に読んで「これはいい」と思ったものばかりピックアップしたので、ぜひ参考にしてくださいね。
- 紫式部の人生をもっと詳しく知りたい
- 紫式部って何をした人?
- この機会に、子どもと紫式部について学びたい
- 大河ドラマ「光る君へ」をもっと楽しみたい
小学生におすすめの本
ここからは、小学生低学年くらいからでも読みやすい紫式部の本をご紹介します。
(2024/3/9追記:⑥紫式部へタイムワープ に関するレビューを書き加えました。)
①:紫式部(学研まんがNEW日本の伝記)
1つ目は、学研から発売されている学習まんが。(2015年6月発売)
学研まんがNEWシリーズはオールカラーで構成されており、こちらの「紫式部」も全ページカラーです。
表紙も惚れ惚れするくらいビューティフル✨
パッと目を惹く美しい装丁となっています。
神童だった子ども時代、当初は「藤式部(とうのしきぶ)」と呼ばれていたこと、最後は道長にうとまれて宮廷を去るといった一連のエピソード(←ここは史実ではなく、作者の憶測かも?)が詳しく描かれていました。
巻末には年表や関連資料、「源氏物語」ガイドなども。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
歴史好き10才娘の誕生日プレゼントに。
イラストが可愛く、内容もわかりやすくお気に入りです。引用元:amazon
この漫画で子供のみならず大人も十分理解が深まると思います。全てがカラーで読みやすいです。
引用元:amazon
紫式部の髪の毛の色まで紫なのはどうかな…とは思いましたが笑
たしかに髪の毛が紫なのはびっくりですね。でも美しいからヨシ!(*´ω`)💕
※こちらの本は、Kindle Unlimited に加入している方であれば無料で読むことも可能です。
Kindle Unlimited は、amazonが提供する電子書籍の定額読み放題サービス。30日間無料で試し読みすることができます。
(基本は無料体験が初めての方のみのサービスですが、ページ内に「30日間無料体験」のボタンがあれば、再度申し込むことも可能。30日以内に解約すれば費用はかかりません)
②:紫式部(学習まんが世界の伝記NEXT)
2つ目は集英社が出版する学習まんが。(2023年11月発売)
世界の伝記NEXTシリーズは全体的に主人公が生き生きと描かれていて、物語を読むような感覚で読めるものが多いのですが、
今作でもその長所がよく出ていました。
紫式部のちょっとオタクで暴走気味な性格や、宮中の雰囲気になじめず出社拒否(?)するシーンでは思わずぷぷぷ…
と吹き出してしまいます。現代の内向型女子と全く同じだなあと思って…。
当時の貴族社会の豆知識も豊富で、気軽に知識を深められる1冊となっています。
デザインもとても可愛く、おすすめです。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
絵もかわいらしいので、子供がこのシリーズを気に入っています。
引用元:amazon
幼少期から紫式部の娘賢子が女房に、道長が摂政になるあたりまで描かれています。マンガなので読みやすく紫式部の生涯を知ることができます。
引用元:読書メーター
③:平安人物伝 紫式部(コミック版日本の歴史)
3つ目はポプラ社が出版する学習まんが。(2023年12月発売)
今までのデザインと比べると、かなり知的な雰囲気のある紫式部ですね。
こちらのシリーズは、他の学習まんがに比べるとやや難易度が高めなので、
1人で読むのであれば小学校中学年からがおすすめです。
でもその分、宮廷の複雑な人間関係がていねいに描かれているし、
巻末にはお妃の位や装束・女性の名づけについてといった、平安時代の雑学がたくさん。
歴史好き&マニアックな内容に興味があるお子さんにも、ご満足いただける1冊だと思います。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
息子がこちらのシリーズを全部集めています。とても読みやすいようで、何度も繰り返し読んでいます。
引用元:楽天
④:清少納言と紫式部 (小学館版 学習まんが人物館)
4つ目は小学館が出版する学習まんが。(2019年11月発売)
紫式部を語るうえで欠かせないのが、ライバルのお妃・定子の女房だった「清少納言」です。
やや陰気で内向型な紫式部に対し、清少納言はハキハキした人物で、現代でいえばインフルエンサータイプ。
大河ドラマではファーストサマーウイカさんがこの清少納言を演じることになっており、2人の対比も見どころの1つとなっています。
そんな2人の宮廷女官の人生を、子ども向けにやさしく描いているのがこちらの作品です。
1冊に2人分の内容がつめこまれているため、ボリュームとしてはやや少なめですが、
難しい部分はできるだけそぎ落として、読みやすさ第一で作られている印象があります。
小さいお子さんでも理解しやすいんじゃないでしょうか。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
二人で一冊でちょうどよいボリュームの伝記まんが。政治的な説明も多くて面白かった。絵は少し癖がある。
うん、これは図書室に入れてもいいかも。読みやすい。
引用元:読書メーター
⑤:まんが人物伝 紫式部(角川まんが学習シリーズ)
5つ目はKADOKAWAが出版する学習まんが。(2024年1月発売)
今までに紹介した本はすべてハードカバーサイズですが、こちらの本は新刊小説と同じサイズでかなりコンパクト。(たて18.8cm×横12.7cm)
収納に場所を取らない・持ち運びしやすいシリーズとして人気を集めています。
しかも、小さいからといって情報量が少ないことは決してなく…
総ページ数は約150Pと、他の伝記本(120P~150P程度)と比べてもボリュームは多い方です。
宮廷入りしてからの様子もとても詳しく書かれており、
「紫式部日記」がどういう経緯で書かれることになったのか、についても言及されていました。
デザインも美しく、小さなサイズに豊富な情報量がつまっている印象。
お子さんのみならず、親御さんにもご納得いただける本だと思います。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
絵も綺麗で分かりやすく買ってよかったです。
子供が大好きなシリーズです。引用元:楽天
児童書だけあって、とても読みやすかった。
引用元:読書メーター
↓これまでに紹介した伝記まんがシリーズの特徴については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
⑥:紫式部へタイムワープ(歴史漫画タイムワープシリーズ 歴史人物BOOK)
6つ目は朝日新聞出版の歴史まんが。(2023年12月発売)
歴史漫画タイムワープシリーズは、主人公が歴史上の人物と出会い、一緒に冒険を繰り広げるストーリー形式。
楽しみながら歴史を学べると人気を集めています。
そんなタイムワープシリーズからこのたび登場したのが「紫式部へタイムワープ」!
タイムマシンで平安時代にタイムスリップして紫式部と出会い、源氏物語の誕生に立ち会う…というお話です。
主人公たちのノリがよく、テンポよくストーリーが進むので、平安時代や紫式部の知識がまったくなくても、楽しんで読めると思います。
(完成した源氏物語をワクワクしながら読もうとしたら、達筆すぎてまったく判読できず、パニックを起こす主人公たち…とか笑、
こういう終始ワチャワチャした感じ、好きです✨
時代考証的イケメン(?)の道長のビジュアルにもご期待ください!)
実際に購入された方の口コミはこちらです。
小学2年生に、学校から持ってきたチラシに載っていた本だったので、購入してみました。まだ歴史は習っていないですが、漫画が面白いようで、何度もよく読んでいました。このシリーズで、他の通史も買ってみたいと思います。
引用元:amazon
ライトに紫式部を学べます。清少納言と紫式部はライバルというイメージだけど、紫式部が働き出した時には清少納言はもういなかったんだ!って大人でも発見がありました。
引用元:読書メーター
中高生~大人におすすめの本
ここからは、中高生や大人でも楽しめる・勉強になる紫式部の本をご紹介します。
⑦:新編 人生はあはれなり…紫式部日記(KADOKAWA)
7つ目は人気コミックエッセイ。
2015年に出版された本に、新たな描き下ろし16ページと修正を加えた最新版です。(2023年1月出版)
本作で描かれるのはなんと「絶望だらけの平安ライフ」。
紫式部の陰キャぶりに、ひたすら笑える1冊となっています。
源氏物語が脚光をあびて鼻高々…と思いきや、本人は「目立ちすぎ!こんなはずじゃ…」とアワアワしていたり。
はじめての後宮で総スカンをくらって出仕拒否(知性を鼻にかけるいけすかない女、と思われたようです)…からの、「バカなおっとり系」にキャラ変して必死でその場になじもうとする姿など。
現代の内向型女子と思考回路がソックリで、思わずニヤニヤしちゃいます。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
結構詳しく紫式部について調べて書いてあります。それでいて、現代の女性と変わらない悩みについてイジイシ悩んでいて、等身大の女性に見えて共感出来ました。
引用元:amazon
道長が鬱陶しい感じでちょいちょい出てくるので、これが大河ではどう料理されるのかとも気になり、相乗効果で楽しめるなと思いました
引用元:amazon
ちなみにこちらの作品、清少納言が主役の「枕草子」バージョンも。
なんというふてぶてしいお顔…。強気なナゴンの性格がよく出ています。
お腹を抱えて笑えること必至なので、ぜひセットで読んでもらいたいです!
※こちらの本も、Kindle Unlimited に加入している方であれば無料で読むことができます。
Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)について詳しくみる⑧:眠れないほどおもしろい紫式部日記(王様文庫)
8つ目はこちら。
累計50万部の人気古典ロマンシリーズから満を持して登場しました。(2023年11月出版)
図やマンガなども駆使しながら、宮仕えのハウツー(「後宮ってそもそも何?」「女房に序列はあるの?」など)をわかりやすく解説してくれている良書です。
読んでいて、「ああこの作者さん、歴史が本当に好きなんだろうな~」というのが伝わってきました✨
著者は予備校のカリスマ教師の方ですが、紫式部日記の中では特に「和泉式部(いずみしきぶ)」がお気に入りなんだとか。
そのこともあって、本書の中でナビゲーターとなっているのは和泉式部です。
「恋多き女」として知られる和泉式部が語ってくれる歴史は、ややカタブツな(?)紫式部とはまた違った面白さがありますよ。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
この本は漫画もあって内容もわかりやすく読みやすい。
大河ドラマ用にどれか紫式部日記の本を1冊
読んでみようかなという人にオススメします。引用元:amazon
関連人物の家系図や平安時代の風俗などが簡潔に整理されており、紫式部日記の輪郭を理解するのに役立つ。著者は予備校の人気講師とのことで、読者を飽きさせずに惹き込む語り口は流石。
引用元:読書メーター
⑨:紫式部の言い分 (ワニブックスPLUS新書)
9つ目はこちら。
「いろんな切り口で解説してくれるのはいいけど、人生の流れがイマイチ分からない…」
そんなときにおすすめです。(2023年12月発売)
日本の歴史上の人物をテーマとした作品を数多く発表し、人気を博している歴史作家・岳真也氏が手がけた本で、
紫式部の人生が 子ども時代→越前時代→結婚・出産→宮廷へ と順番に説明されるので、
これさえ読めば、紫式部がどんな一生を送ったのかが、スラスラと理解できると思います。
また本書では紫式部日記だけでなく、源氏物語の各章についても、ページを割いて丁寧に解説されています。
「源氏物語とその著者の紫式部について、ぜ~んぶ知りたい!」という方にもきっとご満足いただけるであろう、よくばりな構成です。
それでいて本の厚みはそれほどありません。持ち運びにもぴったりなサイズです。
※実際に購入した人の口コミは、現時点では見つかりませんでした。
⑩:ワケあり式部とおつかれ道長(中央公論新社)
歴史上の人物を第三者の目線から語った本は数多くあれど…
その人物たちがお酒の力を借りて、日頃の不満やグチを思うままに吐き出す…というスタイルの本はめずらしいんじゃないでしょうか。
10こ目は、そんな一風変わった切り口で語られている本です。
主人公は、現代に転生したBARゆかりのママこと紫式部。
バーには藤原道長をはじめとした、同年代に活躍した貴族やお姫様たちが次々とご来店し、自分たちの思いを語っていきます。
読めば、「一見繁栄を極めたように見える平安貴族も、実際にはいろいろ悩みは深かったんだな…」
ということがリアルに感じ取れるはず。
遠い遠い世界の住人に思えた平安貴族たちを、より身近に感じられることでしょう。
実際に購入された方の口コミはこちらです。
面白かった。 Barにきて一人語りしていく平安貴族たち。 なぜ政の頂点に立った私の話をもっと聞きに来ないのかと愚痴る道長(笑)
こうやって改めて当事者目線で語られると、其々に大変だったんだな~ってちょっと同情。栄華を極めて幸福そうに見えても、心は疲労しまくってたのがよく分かりました。
引用元:読書メーター
⑪:紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典(角川ソフィア文庫)
最後はこちら。
「どうせなら原文も読んでみたい。」
という方におすすめの本です。(2009年4月出版)
名前の通り古典初心者向けの本で、現代語訳と古文が対になっており、
実際の文章に触れながら、どんなストーリーなのかを一目で理解することができます。
紫式部日記は実際に宮廷であった出来事がくわしく書かれているお話なので、
竹取物語・源氏物語などの作り物語とは違った「生々しさ」があって、
「1000年前もこんな風にいろんなことに悩みながら、暮らしていたんだな~」
と感じることができるんじゃないでしょうか。(特にお妃の出産のシーンが多いせいか、妙にリアルなんですよね…w)
文庫サイズなので持ち運びしやすく、ちょっとしたスキマ時間に古典の知識を深められますよ。
(ただしこちらの本は、紫式部日記の一部を切り取ったダイジェスト版です。)
枕草子・源氏物語・蜻蛉日記・和泉式部日記バージョンも出版されており、まさに古典ビギナーズ必携のシリーズです。
古典の世界や背景を熟知していない読者にとっても、ある程度まで読みやすく分かりやすい内容になっています。大人はもちろんですが古典の勉強をしている中高生でも十分に読み込めてタメになる内容になっているかと思います。
引用元:amazon
まとめ。大河ドラマ放送にあわせて面白い本が続々出版中。読むなら今です!
出版年を見ると分かりますが、今回の大河ドラマにあわせて次々と新しい「紫式部」関連の本が発売されています。
そして平安時代を身近に感じてもらえるよう、どの本も趣向をこらしています。
楽しく学べるまたとないチャンスなので、もし気になるものがあったらぜひ手にとってみてくださいね。
歴史を学ぶと「今当たり前とされていることが、実は当たり前じゃないこと」「昔も今も、似たようなことが繰り返されていること」が分かります。
この視点が、歴史の学習においてはすごく大切なことだと思うんです。ぜひお子さんと一緒に、学びを深めていってくださいね!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました(*^^*)