高校2年の春、わが家の子どもが突然「理系に進む」と宣言しました。
小さい頃から算数や数学が得意というタイプではなかったので、親としては文系しか想定しておらず、
「まさか大学院まで行くなんてこと、あるの?」と正直大慌て。
親2人とも文系出身だったこともあり、理系の進路や進学事情については未知の世界💦
似たような経験をされている方も多いと思うので、
今回はそんな「理系=大学院が当たり前って本当?」「その場合、費用はどのくらい必要?」という疑問について、できるだけわかりやすくまとめました。
「理系のことはサッパリわからない!」そんな親ごさんの参考になれば幸いです♪
↓前回の記事「大学の学費と生活費を比較!親が準備すべき金額とは?」と合わせて読むと、より全体像がつかみやすくなります。
もくじ
理系は大学院に行くのが当たり前って本当?
理系学部では、大学卒業後にそのまま大学院に進学するケースが多く見られます。
たとえば文部科学省の「学校基本調査(令和5年度)」によると、
大学院進学率 | |
理学系 | 約45〜60% |
工学系 | 約30〜50% |
文学部などの文系学部 | 約10〜20%未満 |
(参考:文部科学省「令和5年度 学校基本調査(確定値)」)
このように、理系では「学士卒=即就職」よりも「修士まで進んで専門性を高める」道を選ぶ学生が多いことがわかります。
特に研究職や開発職を目指す場合、修士号が前提条件になっていることも。
う~ん。「せっかく理工学に進んだなら、研究職・開発職に有利なルートを狙いたい!」と思う子も多いだろうね。
理系に進んだ場合、「半分くらいの学生が大学院に行く」と想定しておいたほうがよさそうだね。
難関大学ほど大学院に進む人が多い?
これはある程度「本当」です。
例えば、東大・京大・東工大などの国立上位校では、理系学部の大学院進学率が7割を超えることもあります。
その理由としては、
- 大学の研究室が、院進学を前提に設計されている
- 教授が進学を強くすすめるケースがある
- 「学部の段階ではまだ専門性が足りない」と考える学生が多い
つまり「周囲の空気的に進むのが当たり前」という環境も、進学率の高さに影響しています。
お子さんが優秀であればあるほど、院進学の可能性は高まりそうです!
大学院進学にかかる学費は?

大学院の学費は、基本的に以下のようになっています。
区分 | 入学金(初年度のみ) | 授業料(年間) | 2年間の総額(目安) |
---|---|---|---|
国公立大学院 | 約28万円 | 約53万円 | 約135万円 |
私立大学院(文系) | 約20〜30万円 | 約80〜100万円 | 約180〜230万円 |
私立大学院(理系) | 約25〜35万円 | 約100〜130万円 | 約230〜300万円 |
※大学・学部によって異なります。研究費や設備費が別途必要な場合も。
「理系私立大学院」に進学した場合、学費だけでも300万円近くかかる可能性があります。
大学院進学時の生活費は?
理系院生の多くは一人暮らしを継続するため、生活費は学部時代と同程度かそれ以上が必要です。
以下は一般的な生活費の目安です。
生活スタイル | 月額(目安) | 2年間の総額(目安) |
自宅通学 | 約69,500円 | 約170万円 |
一人暮らし | 約131,700円 | 約300万円 |
一人暮らしの場合、生活費で別途300万円くらいかかる可能性があります。
また研究や実験の時間が増える大学院生は、研究や実験の時間が増えるため、アルバイトがしにくい状況。
そのため仕送りや奨学金の割合が増える傾向もあります。
つまり大学+大学院(私立理系)で一人暮らしした場合、
学費は約550万円(大学)+約300万円(院)≒約900万円
生活費は約600万円(大学)+約300万円(院)≒約900万円
合計1,800万円くらいかかるね。
理系で私立だと、2,000万円くらい見ておかないといけないんだね💦
(国公立でも1,300万円くらい…)
奨学金を受けている割合は?

理系大学院生の約7割が、何らかの奨学金を利用していると言われています。
特に多いのは、
- 日本学生支援機構(JASSO)の貸与型・給付型
- 大学独自の研究奨励金
- 民間財団の支援
返済が必要な「貸与型」は月5万円〜10万円が一般的で、修士2年間で合計120万〜240万円の借入になるケースも。
親としては、進学前に「返済の必要があるかどうか」「卒業後の返済シミュレーション」まで確認できると安心です。
ひいろさん家は奨学金を借りる予定なの?
できれば親が負担したいけど…下の子の学費もあるし、現時点ではハッキリ決められないなあ💦
とりあえずタイムリミットまであと数年あるので、もう少し考えてみるよ。
私は息子に、「大学の学費は貯まっているけど、院の費用は貯められてないの。もし院に行くなら奨学金をお願いする可能性があるよ」とだけ伝えています。
もう成人だし、お金の話もちゃんとしておくべきだと思ったので。
また親側もムリしすぎない、という方針でいきたいからです。
(このあたりの考え方は、各家庭で変わってくると思います!)
まとめ。理系の場合「6年間分」の費用を見ておこう
理系の大学進学は、実質的に「大学4年間+大学院2年間=6年間の通学」を前提とする家庭が多いです。
わが家のように「文系しか考えていなかった」ご家庭ほど、驚きが大きいかも。
学費と生活費の合計をざっくりと見積もると、次のようになります。
◆国公立大(学部4年)+大学院(修士2年)+一人暮らし生活費(6年間) → 合計:約1,300万円前後
◆私立理系(学部+大学院)+一人暮らし生活費(6年間) → 合計:約1,800万円前後
「そこまで急に用意できない…」という方も多いと思いますが、実際にすべての費用を高3までにそろえる必要はありません。
まずは“すぐに必要になる費用”として、入学金や初期費用など100万円程度を現金で確保しておけると安心です。
そして、今の段階では「もしかしたら6年間かかるかも」と見越して、情報収集や家計の計画を少しずつ始めておくことが大切です。
もし似たような境遇の方がいらっしゃいましたら、参考にしてみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました(*^^*)