人は1人では生きていけない、生きてはいけないって言葉、よく聞きますよね。
でも、内向型HSPでぼっち好きな人にとっては、
この言葉が呪いのように感じられること…あると思うんです。
人は本当に、1人では生きていけないのか?生きちゃいけないのか?
その点を考えてみました。
内向型は、1人でいる方がラク
私は生粋の内向型気質です。
内向型の診断をすると、ほぼ全項目でYESがつきます。
若い頃から、いくら楽しい集まりでも、数時間すると急に1人になりたくなる…という謎の発作(?)によく見舞われました。
非日常を空想するのが大好きで、その時間がないとしんどくなってくるんですよね…。
(現実世界にいるときは、水の中に息止めてもぐっている感じ。定期的に息継ぎをしに別世界に行きたくなります笑)
でも中学の頃、仲のいい友達に「遊ぼ」と誘われて「1人でいたい気分なんだよね」と断ったところ、
「え~なんで?友達と一緒の方が楽しいに決まってるのに!」とけげんな顔をされたことがあります。
それ以来、「特に予定があるわけでもない。でも1人でいたい気分なんだよ…」
と思っても正直に言い出せず、しょっちゅうウソの予定を伝えて断っていました。
私ってどこかおかしいのかな、とずっと不安だったんです。
でも最近になって、内向型の人は1人でいるときにエネルギーをチャージしていることを知り、(逆に外向型は人と会って刺激を得るとチャージできる)、
長年疑問だったことが氷解していくのを感じました。
ああ無意識に、自分が楽になる選択をしてたんだなって。
「人は1人では生きていけない」の呪い
世の中には私のように、ぼっちに価値を置いている人間もいます。
そして、そういう人にとっては「人は1人では生きていけない」の一言は、呪いにもなり得ます。
1人でいたいと思うことが、まるで人の道に外れているような気がして…。
私は長年その呪縛にとらわれていて、本当は気が進まないのにグループに所属しようとしたり、友人を作ろうとしたり、もがき続けてきました。
人とたくさん接する場に強引に飛び込めば、そのうち外向気質になれると思い込んでいたんです。
実際、人と触れ合うことで喜びを得られる場面もたくさんあるわけだし。
でも不安になったり、憎んだり、イライラしたり、思いがけない苦しい感情を受けることもやっぱりあるわけで。
そして私の場合は、喜びよりも負担の方が強いと感じてしまいました。
人は1人では生きていけない。それでもあえて1人になる
私は40代になってから「もう1人になってもいい」と決めました。
人と一緒にいなければ…と思い続けるのが、どうにも自分らしくないと思ったからです。
(一緒にいたい…ではなく、いなければ、と思っている時点でもう答えは決まってますね笑)
私のエネルギーの器は本当に小さくて、夫と子ども・親などの親しい人を入れるともういっぱいで。
今はこの狭い世界で十分だと感じています。
むしろ人とのかかわりが増えれば増えるほど、自分の軸からズレていく気がしています。
HSPあるあるだと思いますが、つい相手の期待通りに動いてしまうので💦
そのことがハッキリしたので、以前お付き合いのあった人や、古い友人とも少しずつ距離をあけていくようにしています。
(今までのご愛顧に感謝して、相手の幸せを願いながら、手放していくイメージです)
誰がなんと言おうと、私は私の感覚に従う。
たとえ自分がこの世から消えるときに、1人ぼっちでもかまわない。
そう決めてしまったら、自分でもびっくりするほど気持ちが軽やかになりました。
1人になろうとしても、やっぱりなれない
そうして最近では、最低限のお付き合いしかしていません。
でも。それでも…人間関係のイライラに出会うことはままあります。
付き合いをいくらしぼっても、0になることはありません。
食事をしたり買い物をしたりするだけで、その活動に関わった人に助けられているわけだし、
逆に私がお金を払ったり手伝ったりすることで、救われている人もいるでしょう。
自動化が進んだ現代でも、完全に1人ぼっちで全てを完結させることはできません。
かつて瀬戸内寂聴さんがこんな言葉を残されていましたが…。
人間は一人では生きていけません。必ず誰かの世話になり、他人を傷つけながら生きていくのです。それが人生です。
引用:瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」より
確かにそうだなあって思います。
「1人になろうとがんばってみても、やっぱりなれない」
それがこの世界の仕組みなんでしょうね。
でも、だからこそ、無理をする必要もないと思っています。
気の合う仲間に出会いたければグループに所属すればいいし、
もし私のように「1人で過ごす時間がないとムリ」「友達はいなくてもいいくらい」と感じる方がいたら、
極限までお付き合いを減らしてみるのもアリだと思います。
それでもゆるやかに世界とつながることになるし、完全に1人ぼっちになることはありません。
罪悪感にとらわれず、未来を心配しすぎず、流れに身をまかせながら
今自分が心地いいと思えるラインを目指していきましょう。